デビットカードのビジネスモデルについて

デビットカードのビジネスモデルについて

数多くの銀行が参入しているデビットカード、どうしてこれほどたくさんの金融機関が発行することになったのでしょうか?銀行のメリットはどこにあるのか、気になりますね。

 

コマーシャルなどからもよく聞くようになった「デビットカード」です。ネット銀行だけ取り扱っているのでは?クレジットカードより使いにくそう…などといった印象もあるのではないでしょうか。

 

いまだ所有していない利用者にとってはあまり浸透していない部分もあるかもしれません。

 

ではどうして各銀行がデビットカード発行に注力しているのか、そのビジネスモデルはどう展開されているのかをご紹介します。

 

デビットカード発行銀行のメリットは?

急激に名前を耳にすることが多くなった感がデビットカードにはありますね。なぜネット銀行が取り扱いを始めたデビットカードが、メガバンクや地方銀行でもどんどん発行がはじまっているのでしょうか?

 

銀行側が「デビットカードにはメリットがある!」と見込んでのことですが、いったいどんなものなのでしょう。

 

以前なら

デビットカードの発行→顧客の囲い込み→預金残高の増加

という流れが最大のメリットだったはずです。しかし預金残高が増えたところで、今の超低金利政策の下ではさほど利点とはなってくれません。

 

これまでは預金を集めて貸し出すだけでは銀行の営業は成り立たなくなってきていました。そのため、保険や投資信託などの販売手数料やカードローンにその活路を見出しています。そこにさらなる利点として着目されたのがデビットカードです。

 

クレジットブランドも、海外での普及率に比較して日本が極端に低く、それが逆に新規開拓できる市場として魅力的に映りました。そのことから積極的に展開するようになったのです。

 

銀行側のメリットは顧客の増加もありますが、加盟店からの手数料に主体があります。

 

ペイメントカードを使うと、カード所有者ではなく加盟店が発行会社に手数料を支払います。一般的には3%〜7%程度の手数料をカードブランドと発行金融機関で分配することになります。

 

クレジットカードの場合なら月の平均利用額は5.8万円程度(日本クレジット協会)です。デビットカードの利用傾向は高額・低頻度というクレジットカードに大変似ているという調査もあります。

 

利用額は、クレジットの平均額に近いと考えると加盟店からの手数料を最大のメリットと銀行が期待するわけです。

 

デビットカードは本当に普及している?保有率はどれくらい?

JCBが行った2016年度版「クレジットカードに関する総合調査」ではデビットカード全体の保有率は13.9%です。

 

国際ブランドデビットカードの保有率は12.1%で2014年から2ポイントほどずつ上がってきています。利用率も5.9%と、微増ではあるものの増えてきている状態です。

 

またデビットカードを持っている理由で最も多いのは、キャッシュカードについてきたからというものです。現時点では、デビットカードが欧米のような浸透を見せているとはいえない部分もあります。ただ

 

  • 審査なしでもカードを持てる
  • 年齢が15歳以上(16歳以上のデビットカードもあり)なら申し込める
  • 海外旅行で多くの現金を持ち歩かなくてよい
  • 即時決済で使い過ぎない

といったデビットならではのメリットへの認知が高まってきています。

 

ブランドデビットがJ-Debitと違う広がりを見せている理由とは?

利用者や加盟店数などから浸透しなかった日本独自のJ-Debitとは違う広がりをブランドデビットは見せています。

 

利用方法が大変限定されているJ-Debitに比較すると、クレジットカードとほぼ同じように使えるというのがその理由でしょう。国内だけでなく、海外でも使えますしネットショッピングもブランドデビットなら可能です。

 

もともとある国際ブランドの加盟店で、クレジットカードとほぼ同じようにブランドデビットなら使える便利さも、カード利用者には大きな魅力でしょう。

 

銀行側は、ブランドデビットとJ-Debitの手数料ではブランドデビットのほうが高いという点も普及させたい理由になるはずです。ブランドデビットの加盟店手数料は3%〜7%程度ですが、J-Debitでは2.5%となっています。(上限金額が250円)

 

電子マネーがデビットの下地を作った?

日本では、長い間最も決済方法として利用されていたのは現金でしたね。その状態を大きく変えたのが電子マネーであるといわれています。

 

電子マネーは楽天Edy、nanaco、Suicaなどそれぞれ交通系やショッピング系でポイントが貯まるなどの特徴をもっています。

 

モバイルをサッとかざして決済できる点や、コンビニなどで少額でも利用しやすいといった使い勝手の良さが電子マネーの台頭した理由になっているでしょう。

 

そしてさかんにいわれ始めたフィンテック(金融テクノロジー)は、日本ではおサイフケータイの浸透でベースができあがっている状態です。

 

電子マネーのネックであった

  • 残金を気にしないといけない点
  • チャージの面倒さを補える方法

としてデビットカードがあります。デビットは口座にある金額を支払えるため、チャージを気にする必要はありませんキャッシュバックなどの還元も期待できます。

 

そしてデビットカードと電子マネーのどちらかを選択してしまうのではなく、組み合わせることもできます。

 

電子マネー搭載のデビットカードも登場していますし、支払い方法としてデビットを選べる電子マネーもあります。

 

オートチャージ機能付きのデビットカードは?

 

ポイント、利便性など自分の都合に合わせた決済方法の選択肢がさらにデビットで広がるといえるでしょう。

 

今後のデビット普及の予測

デビットカードの普及率、利用率はどちらもアップしています。J-Debitがあまり普及しなかった前提があるため、ブランドデビットも同じようになるのでは?と考えている方もいるでしょう。

 

しかし、J-Debit登場時はそもそも現金以外の決済方法が、あまり浸透していなかったといえます。

 

今なら電子マネーやポイント還元を目的としたクレジットカードの普及で、キャッシュレスは身近なものとなっています。なおかつデビットは口座にあるお金を即時決済できるため、現金と同じ感覚で使えます。

 

また浸透しなかったといわれているJ-Debitも、キャッシュアウトや公金全額納付などのサービスに対応する予定もあります。

 

J-Debitとは?

 

発行する銀行にとってもデビットカードは、十分メリットがあるものでしょう。

 

VISA、JCBどちらのブランドからでも選べるようになっているメガバンクもあります(三井住友銀行、三菱UFJ銀行)。

 

さらに地方銀行もデビットカード発行に続々と参入しています。日本でデビットカードが注目されるのは遅すぎた感もあるかもしれません。

 

ですが、今後ペイメントカードを持つ予定の方には、便利かつお得な決済方法として導入する価値はあります。

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